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カテゴリーに分けて良くある質問の答えをまとめました。
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「眠れない」編
「動悸・呼吸困難」編
「物忘れ」編
「なにげないイライラ」編
「喉に違和感があって困っています」編
「憂うつ」編
「こだわり癖」編
「食欲のことで困っています」編
「電車に乗るとお腹が痛くなる」編
「朝起きられない」編
「食欲低下、味覚異常」編
「緊張型頭痛について」編
「偏頭痛について」編
「緊張して手が震えて字が書けない」編
「昼間の眠気が強くて困ります」編
「憂うつである。何事も楽しめない」編
「社会不安障害というのは?」編

 

Q:誰でも眠れない経験はあると思いますが、どの程度から病気というのでしょうか?
A:個人差が大きく、年齢と共に睡眠時間が短くなる傾向があります。週に3日以上睡眠について問題がある場合、不眠症と言っております。寝付く時間はこれも個人差が有りますが、30分以上かかる場合は不眠と判定します。3タイプあって、寝付きが悪いタイプと途中で目覚めてしまうタイプ、それに早朝覚醒と言いまして朝非常に早く覚めるものがあります。寝付きの悪いタイプは神経質な方に多く、早朝覚醒はうつ状態の方に特徴的です。

Q:やはりお薬を飲むということでしょうか?

A:まず原因が何であるかをはっきりさせる必要があります。不眠の背景にある疾患によって治療が違ってきます。原因としては、年齢的なもの、神経質な性格によるもの、悩み事の様な原因のあるものなどの病気とまで言わないもの。それからうつ病、神経症、その他の精神障害です。疾病がある場合は元の病気をしっかり治さなければいけません。うつ病ならうつ病の治療をしないで、ただ睡眠導入剤だけではあまり効果が上がりません。

Q:よく薬を飲むと癖になってしまうと言われますが?

A:確かに睡眠導入剤には依存性が若干ありますので服用しないで済むのが理想ですが、適切な使用方法であれば早期に不眠を克服できます。ただ怖がるだけでは解決しませんからよく担当医と相談することです。

Q:アルコールで寝るようにしている方が結構多いかと思いますが?
A:アルコールは確かに適度であれば寝付きを良くします。でも困ったことに途中で目覚めてしまう、いわゆる途中覚醒をきたしやすいものです。それに本格的な不眠の場合は、アルコールの量が徐々に増えることが多く、アルコールで不眠を治療するわけには行きません。
 

Q:急に動悸がきたり呼吸困難になる「パニック障害」というのはどんな病気ですか?
A:「パニック障害」というのは、急に呼吸困難、過呼吸、動悸、ひどい恐怖感、体の震え、冷や汗などが起こるものです。場合によっては救急車で病院に受診することも多いものです。基本的には良性の疾患で、後で考えるとそれ程大騒ぎしなくて良かったと思えるのですが、実際に健康な人が急にこの症状に襲われると文字通りパニックに陥るわけです。

Q:原因は何でしょうか?
A:心理的な不安が根本的な原因ですが、はっきりした原因が見つからない場合もあります。身体的な、あるいは精神的な疲労があったり、普段からストレスにさらされている場合に起こりやすくなります。呼吸困難や動悸等の症状が急に現れると、その結果自身の健康への不安が強くなり、更に不安が強くなるという悪循環に陥ります。その場合、また同じ症状が出るのではないかと不安になりますが、それを予期不安と言います。

Q:心臓や呼吸器の病気という可能性はないでしょうか?
A:急に症状が現れるこのパニック障害では最初一般内科に受診することが多く、大抵の場合、心電図などの検査を受けることが多く、それで異常が見つからなくて、結局心理的な病気に気づかれることが多いものです。

Q:治療はどの様になりますか?
A:カウンセリングや薬物療法を受けるのが適当だと思います。心療内科、神経科、精神科などです。大方は軽症ですから、病気の説明を受けたり、抗不安薬を服用すれば改善しますが、症状を出している心の原因が深刻であったり、持続する場合は症状が再発することもありますが、多少変動があっても必ず改善します。
 

Q:最近物忘れが気になるのですが、痴呆症ではないでしょうか?
A:物忘れには大きく分けて、良性のものと、悪性のものがあります。悪性と言いますのは、よく耳にすると思いますが、アルツハイマー病に伴うものや、脳梗塞などで脳の血流が滞ると回復が難しい、進行性の物忘れが生じます。これに対して良性の物忘れは、日常生活に関係が薄く、生活に支障がないものです。タレントの名前をど忘れする類です。

Q:良性と言われても気になるのですがどうしたら良いでしょうか?
A:やはり普段から記憶する時に意識的に行うことです。漠然と覚えておこうと思っても単純な記憶は時間と共に薄れますから、身近な体験と共に記憶にとどめる練習をすることです。たとえば今日あったことを家族で話し合って思い出すとか、日記をつけるとかです。

Q:物忘れに対するお薬はないのでしょうか?
A:良性の物忘れに対するお薬はあまり使われません。最近痴呆症の一種のアルツハイマー病に対して新しい治療薬が使用されておりまして、アルツハイマー病の進行を遅くする効果が確かめられていますが、さすがに正常の方の記憶を強化するものではありません。従って普段から脳を使い、鍛えることが重要だと思います。また記憶には注意力や動機が重要な要素ですから、様々な事柄に関心を持って生活することをお勧めします。

Q:物忘れの将来の経過はどうですか?
A:良性の場合は決して悪くありません。進行がずっと遅いものです。多少忘れてもがっかりしないことの方が大事です。しかし重要なのは、単純な物忘れと思われている中に、様々な病気が隠れていることがあります。特に治療可能な疾患を見過ごさないことが大事です。例えばうつ病による集中困難によるもの、様々な身体疾患による循環器疾患、肝障害などによる意識障害によるものです。普段から脳だけでなく体の病気の予防が大事です。
 

Q:最近訳もなくイライラします。どうしたものでしょうか?
A:ストレスが多い言われる現代社会ですから、何も悩みが無いようでも様々なストレスを感じているものです。でも心理学的に言いますと、人間はストレスを感じていてもそれを大抵は「抑圧」と言いまして、心の中に仕舞い込んでしまいます。表面的には大抵の場合それで忘れてしまいます。ところが「抑圧」でもって仕舞い込んで蓋をしたはずなのに、ストレスが非常に多くなると心の中で消化しきれずに、訳もなくイライラすることになります。

Q:異常なことでしょうか?
A:これは普通のことで病気ではありません。何か好きな気晴らしをするとか、誰かに話して聞いてもらうとかで大半は落ち着くものです。それでも例えば頭痛、胃部不快感、息苦しさなど、体の何か症状が出てくる場合があり、それは「心身症」と言うのですが、やはり適切な治療が必要です。また気分の落ち込みが強くなる様な心理症状があればなおさらカウンセリングや薬物療法を受けるのが適当だと思います。

Q:どうしたら良くなりますか?
A:3つあります。まず原因が分かっている場合は、当たり前のことですが、原因を解決することです。しかし実際には根本的な解決が難しいことも多いものです。2つ目は、自分を変えることでストレスをやり過ごす方法です。自分がその置かれている状況を理解して、自分の対応の仕方を変えることです。ただこれは習得するのに少し時間が掛かることがあります。3つ目は適当なお薬を上手に使って、ストレスを和らげることです。

Q:体の症状が有る時でもカウンセリングだけで良いのでしょうか?
A:胃腸症状の有る時など、その症状に対する適切な治療を併用する必要があります。心の問題があっても、体の治療を並行して行うべきです。
 

Q:喉に違和感があって困っています。耳鼻咽喉科や内科では咽に特に異常ないといわれていますが大丈夫でしょうか。
A:咽喉頭部の専門医で調べてもらって異常がない場合は、心身症のことが多いものです。身体的な疲労や、精神的な疲労、両者の合併によって、それが具体的な体の症状になることがあります。これらの症状には喉の違和感というか、声がかすれるとか、食べ物を飲み込んだ時につかえるとか、様々ありますが、息苦しさ、閉塞感、焼けるような感覚などです。

Q:心身症と言われる心理的な病気でしょうか。
A:広い意味の心身症と考えて良いと思います。心理的な原因によって身体疾患を起こすものを心身症と言います。咽喉頭異常感症という診断も使われます。

Q:どうしたら良くなりますか?
A:カウンセリングや薬物療法を受けるのが適当だと思います。心療内科、神経科、精神科などです。大方は軽症ですから、病気の説明を受けたり、抗不安薬を服用すれば改善しますが、症状を出している心の原因が深刻であったり、持続する場合は症状が再発することもありますが、多少変動があっても改善するものです。潜在的に何か悪性の腫瘍、癌があるのではないかとか、喉というのは人間にとって急所ですから恐怖感があって、そこに不安や注意する意識が行きやすいことがこじらせる要因です。

Q:息苦しさが出ることがあります。
A:やはりまず検査に異常がないかどうか調べる必要があります。喘息などの呼吸器疾患が無い場合でも息苦しさはよく出てきます。パニック発作と言って、不安が強くなった時でも同じ様な症状が出ます。
 

Q:最近、気分がとても憂うつになってしまいます。特に思い当たる原因はないのですが。
A:うつ病の可能性が考えられますが、うつ症状の原因がはっきりしている場合と、原因がはっきりしない、自然に憂うつになる場合があります。

Q:症状や特徴に違いはあるのですか?
A:原因が明らかな場合、例えば身内に不幸があった場合などですが、喪失体験と言いまして、誰にでも起こることです。これは1か月ほどで改善します。でも特に原因が無い場合、うつ病のことが多いのですが、引っ越しとか昇進が原因になって憂うつになるのも多いものです。

Q:うれしいことであってもですか?
A:そうなんです。昇進した場合には、その地位に見合った力を発揮したいと願うものですから、自然に心の負荷が増えてしまいます。引っ越しの場合では、物理的な疲労だったり、心労が知らず知らずに原因になります。

Q:どうしたらいいでしょうか?
A:うつ病に似たような状態が沢山ありまして、本格的治療が必要かどうか、やはり専門医に受診するのが良いと思います。

Q:その場合治療はどんなことが必要でしょうか?

A:まず休息と薬による治療が必要です。休息だけでも随分回復します。それに治療の基本はきちんと薬を服用することです。最近ではSSRIという副作用の少ない新しい抗うつ薬が開発されていますので、より安全に治療出来ます。

Q:薬は直ぐに効くのでしょうか。
A:抗うつ薬は、残念ながら飲んだ日から効くというものではなく、1週間から10日程で効いてきます。それまで若干辛抱が必要です。
 


Q:友人で、最近外出する時に、ドアをロックしたかどうか気になってしまい、外出がままならないという人がおります。これは病気なんでしょうか。
A:必ずしも病気とまでは言えませんが、これは強迫症状というものです。強く迫ると書いて、強迫と読みます。誰かを脅す訳ではありません。この場合、自分でも不合理だと思っても、こだわりが取れないものです。似た症状には、手が汚れた気がして何度も洗うという強迫洗浄ですとか、嫌な考えが頭から離れない、というものもあります。ただ気になるというだけでなく、中には外出が出来なくなって、家に閉じこもってしまう場合があります。

Q:友人の話では自分でも馬鹿馬鹿しいというか、鍵を掛けたはずだということもわかっているに、どうしても気になって出先からわざわざ戻ることがあると言ってます。
A:根本に「不安感」があって、その強迫行為を止めようとすると強い不安が湧き出てきてまた止められないという悪循環になります。つまり気にすればする程、馬鹿馬鹿しい行為が止められなくなってしまうという訳です。

Q:どうすれば良いのでしょうか。
A:薬による治療と心理療法があります。うつ病の薬でSSRIという新しい薬が、比較的よくこの強迫症状に効果が期待出来ます。心理療法では、言葉で言いますと実に月並みに聞こえますが、辛いですけど強迫行為を繰り返さないということが大事です。行為を繰り返しても悪循環で、ますます繰り返してしまいます。我慢すると最初は辛くて、確認行為や、繰り返しの行動をやりたくなりますが、次第に不安が収まってきます。薬の治療と心理療法の併用が良いと思います。

Q:どういう人がなりやすいのですか?
A:どちらかというと几帳面な人です。完全にこだわる性格の方がこの症状を出しやすいものです。

 

Q:最近、よく摂食障害という病名を聞きますが、どういうものでしょうか。特に若い女性に多いようですが。
A:摂食障害というのは食物を摂取するという摂と食の意味で食べることに関する障害です。これにはいわゆる拒食症と言われる神経性食思不振症と過食症がありますが、拒食は以前から話題になっていて、食事摂取が異常に少なくなり、体重が減ってしまい、場合によっては命にも関わるものです。その一方で、過食症は食欲が亢進して、沢山食べ続ける状態になります。

Q:拒食症はダイエットが原因になると聞きますが。
A:周囲から太っていると言われて無理なダイエットをやることが引き金になります。ダイエットの成功体験が持続して、体重が減り続け、標準体重の半分近くになることも珍しくありません。拒食状態では、意外に活動的で一見元気ですが、基礎代謝が低く、疲れやすく、脈が遅くなったり月経不順になる等身体症状が多く見られますし、元々心理的な原因で拒食になることが多いので、憂うつや不安、時に自殺願望が出ます。

Q:一方で沢山食べるというのは普通の人でも思い当たる方も多いとおもいますが、過食症となるとどう違うのでしょうか。
A:過食症では多くは沢山食べた後で、体重を増やしたくないという気持ちから、嘔吐することが多く、しばしば意識的に嘔吐する状態にもなります。結局、最初無理なダイエットから拒食状態になり、一転して今度は歯止めのきかない過食と嘔吐や、場合によっては異常に下剤を使用するなどを繰り返してしまいます。このため自己嫌悪で憂うつになったり、イライラしたり感情が不安定になります。

Q:治療的にはどうすれば良いでしょうか。
A:摂食障害の方は、身体症状が強いだけでなく心理的にかなり複雑で、治りにくくなっている人が多いものですから、心療内科、精神科で治療を受けるのが良いと思います。
 

Q:いつも電車で会社に通っていますが、乗るとお腹が痛くなったりトイレに行きたくなります。過敏性腸症候群と診断されましたが、どういうものでしょう。
A:熱や吐き気がなく、毎日のように症状が出る場合は、過敏性腸症候群が疑われます。主に心理的なストレスにより下痢や便秘を繰り返す疾患です。電車に乗るという心理的なストレスでよく起こるわけですが、電車の場合、簡単トイレに行けないという状況がより症状を出しやすくなります。

Q:どうして下痢になるのですか?
A:大腸は水分の吸収が大きな働きですが、腸の動きが極端に大きくなりますと、食物残査の移動が速くなり、結果的に下痢状態になります。

Q:どうすれば解決できますか?
A:心理的ストレスへの対策と、身体症状への備えです。まず病気のメカニズムを理解して、正しく対応することを心がけると改善してきます。ただしこれには少々時間が掛かりますから、それまで抗不安薬などのお薬を服用して治療するのが標準的な治療になります。病気の本態は不安とそれによる腸の運動過多ですから、お腹の不快感が表れた場合にこれは大勢の中で大変なことになる、という意識がどうしても先回りして強くなります。まずその不安をコントロールすることですが、それに加えて腸の動きを薬で調節することが、効果を上げます。

Q:その他の治療はどうでしょうか。
A:行動療法と言いまして、徐々にストレスに立ち向かう方法があります。少しずつ負荷を増やす方法です。

Q:この症状のために学校に行けなくなるお子さんもいるそうですが。
A:そうなんです。こういう症状が電車だけでなく、いろいろな場面で出ることがあります。大抵は人混みとか、対人関係の緊張する場面で強くなります。それにこれらは怠けではなく、病気なんだという周りの理解が必要になります。

Q:予後とか経過はいかがですか。
A:悪くないと思います。自分自身が症状に慣れることで、お薬に頼らずに生活できるようになります。
 

Q:朝が起きられないのです。目覚ましを掛けてもどうしても起きられません。病気なのでしょうか。
A:なかなか辛いものですね。ただ朝起きられないと言いましてもいくつか病気の可能性があります。主には睡眠時間の長くなる過眠症と、なかなか寝付けなくて入眠が遅くなる、睡眠相遅延症候群が疑われます。これらはよく怠けと誤解されることもあります。もっともゲーム等にはまって遅くまで起きていて、それで朝起きられないという場合もよくありますが。

Q:診断はどうしたら良いのでしょうか。
A:まず心療内科、精神科に受診して頂いて、その可能性があれば睡眠障害の専門家に紹介して頂くことが良いかと思います。

Q:まず自分でやってみる簡単なことはないでしょうか。
A:まずは睡眠日記をつけることです。何時に床について、何時頃寝て、途中で起きたかどうか、朝は何時に起きたかです。

Q:それを見ると分かるわけですね。
A:そうです。この記録を見るとおよそのパターンが分かって診断が容易になります。

Q:その他には原因はないのでしょうか。
A:いわゆる交代勤務の方もこの様なずれで苦しんでいる方がおられます。それに典型的でないうつ病でも過眠になります。またいびきの強い方で睡眠時無呼吸症候群と言われる方も、夜間睡眠が不安定で、朝起きにくいことがあります。いずれにしても病状的には似かよった疾患がありますから、生活リズムの把握をしっかりして、疾病かどうかの判断も含めて、鑑別診断が大変重要になります。

Q:治療はどういうことになるのでしょうか。
A:それぞれのタイプに合った治療ということになります。睡眠相遅延症候群では、ビタミンB12の内服、朝に光を浴びること、短期作用型の睡眠薬を使用するなどです。いびきやうつ病などの原因疾患のある場合はその基礎疾患の治療ということになります。
 

Q:最近食欲がなく、砂を噛んだように感じます。それに味も変わってしまいました。それで内科や、耳鼻咽喉科を受診して、検査で格別に異常はないと言われましたがどうしたらいいでしょうか。
A:特別な偏食をしている方で、微量元素の不足から味覚異常が来ることがあります。しかしそれ以外の方は、栄養学的な問題ではなく、うつ病の可能性を考える必要があります。

Q:どの様な症状がある場合でしょうか。
A:うつ病と言いますと心の病気という印象が強いかと思いますが、実際は気分が優れない等の心の症状の他、様々な体の症状が出てきます。特にうつ病の初期には、気分の症状よりも身体の症状が主体で、体の病気を思わせることがよくあります。

Q:それが進むと本格的なうつ病になるのでしょうか。
A:そうです。後で振り返ってみると、最初の頃に身体の症状が出ていたことが多いものです。

Q:どの様な症状が特徴的なのでしょうか。
A:うつ病の身体症状でよく出るのは、食欲低下、頭痛、めまい、肩こり、口の渇き、動悸、手のしびれや冷え、便秘、月経不順、体重減少、聴覚過敏、それに味覚の変化などです。

Q:これらがあれば、うつ病と考えるのでしょうか。
A:もちろんこれらの症状があると全てうつ病という訳ではありません。内科的な検査で原因のよくはっきりしない場合で、やる気がないとか、気分のすぐれない時に考えられます。

Q:検査で異常が出ないということは、どう診断するのでしょうか。
A:まずうつ状態かどうかを判断する必要があります。心療内科、精神科等に受診して下さって相談するのが良いかと思います。最近はインターネットでうつ病かどうか自己チェックできるサイトもあります。うつ病の場合、主にお薬で治療しますが、治療しておよそ1〜2週間で改善の兆しが出ることが多いものです。早めの受診をお勧めします。
 

Q:先日締め付けられるような頭痛がして病院に行きましたら、緊張型頭痛と言われました。どんな病気なのでしょうか。
A:典型的には体型、疲労などによって後頭部の筋肉の緊張が強くなって頭痛に感ずるもので、頭痛の約6割を占めると言われています。心因性、うつ病性の様に心理的な原因があることも多いものです。

Q:よく片側が痛くなるんですが片頭痛とは違うのでしょうか。
A:片側が痛くなるとそう思いやすいのですが、緊張型頭痛の3分の1でも症状は片側に来ますので片頭痛とは限りません。片頭痛の頻度は全体の2割程度で比較的少ないものです。

Q:緊張型頭痛ですがどんな特徴がありますか。
A:頭痛の中では最も多いもので、よく肩こり、めまい、首の痛みなどを伴います。うつむき加減になる体型や疲労によって後頭部の筋肉の緊張が激しくなり、慢性的に頭痛を覚えます。後頭部の筋肉を押すと痛みがあります。片頭痛と違い、光のちらつきや悪心嘔吐はありません。また緊張型頭痛の中で、特に後頭部の痛みではなく頭の前や横が痛くなる場合は、心因性であったりうつ病性の頭痛が考えられます。

Q:何か検査は必要ではないでしょうか。
A:典型的な慢性症状の場合は、直ぐに検査を必要とは思いません。ただ普段の痛みと性質や場所が大きく違う場合や、体の運動麻痺とか、感覚の違和感や麻痺がある場合は精密検査を受けなければいけません。

Q:筋緊張性頭痛の治療はどの様なものでしょうか。

A:後頭部の緊張が強い場合は、体型や姿勢が問題ですので、それを改善することと、筋弛緩薬や鎮痛剤を適切に使うことで改善します。心因性やうつ病性の場合には、その原因となっている病気に特に焦点を当てて治療することが必要です。この場合、単なる鎮痛剤や筋弛緩剤ではなく、心理的な緊張を和らげる抗不安薬などのお薬で治療するのが普通です。
 

Q:以前から頭痛持ちで、先日ひどい頭痛症状が出たので病院に行きましたら、片頭痛と診断されました。どんな頭痛なのでしょうか。
A:片頭痛と言いますと、どなたでも名前を知っている位の代表的な頭痛ですが、実際には全ての頭痛の約2割位で、それ程頻度が多いものではありません。片頭痛に特徴的な症状は、頭痛の際に、光のちらつきや悪心嘔吐を伴うことです。片頭痛では吐き気や嘔吐を伴うことも多いのですが、緊張性頭痛ではまず嘔吐は起こりません。

Q:片側が痛くなる場合は、やはり片頭痛でしょうか。

A:片側が痛くなるとそう思いやすいのですが、必ずしもそうでありません。そもそも頭痛の60%という大部分を占めるのが緊張型頭痛ですが、その緊張性頭痛の3分の1でも症状は片側に来ます。また逆に片頭痛といいましても必ずしも片側性だけではありません。

Q:片頭痛の治療はどの様なものでしょうか。
A:これまでは副作用の強いお薬(麦角製剤)が主体でしたが、最近は、新型の片頭痛治療剤(トリプタン系)が開発されました。副作用が少なく、大変良く治る様になりました。

Q:お薬で再発も防げるのでしょうか。
A:それは残念ながらまだ完全には出来ていません。ただ片頭痛のお薬はこれまでですと痛みが始まる前に服用が必要で、痛みが始まると服用しても効果が薄かったのですが、新しいお薬は途中からでも服用して効果が出る様になりました。

Q:ところで片頭痛では検査は何か必要ではないでしょうか。

A:典型的な症状の場合はまずお薬で治療し、効果がある場合はまず片頭痛と考えられますので直ぐには検査が必要とは思いません。ただし運動麻痺とか、感覚の違和感や鈍い感じがある場合は、脳内の病気が隠れていることも考えられますので、CTとかMRI等の精密検査が必要になります。

Q:緊張した場面で手が震えて困ります。急に名前を書く機会ってありますよね。手がぶるぶる震えてしまいます。普段は震えなんてないのですがこれは病気なんでしょうか。
A:心理的な緊張感はどなたでもあることですから、それだけでは病気とは言いませんが、生活にやはり支障が出る状態は何らかの治療が必要でしょう。一度何かのきっかけで苦手意識が出来ると、そういう場面になると急に出てしまいます。また自然にあらかじめその様な場面を避けるようになります。

Q:どんな病気でしょうか。
A:手の震えについては、いくつか原因が考えられます。まず普段から震えがあるかどうかですが。本態性振戦と言って普段から手の震えがあって、それが緊張場面で一層強くなる場合です。

Q:普段震えがない場合はどうですか。
A:この場合はまず心理的な原因かと思います。多くは対人緊張を伴うものですが、書痙と言いまして、字が震えて書けないことに特化したものもあります。

Q:治療はどの様なものがあるのでしょうか。
A:心因性の振戦の場合は、主に不安を軽くするための抗不安薬を使います。つまり気分をリラックスさせて振戦を起こり難くして、結果的に自信をつけるというやり方です。不安抑うつに効果のあるSSRIという抗うつ薬も効果が期待出来ます。その他にβブロッカーという交感神経を休ませる作用のあるお薬も使います。これは普段から振戦のある方や、眠気等の副作用で抗不安薬が使い難い方に処方します。

Q:お薬以外の治療はいかがですか。
A:認知行動療法という精神療法があります。少し治療に時間が掛かりますが、薬物療法に比較して治療効果が持続しますので、お薬と併用することも多いものです。

Q:パーキンソン病という病気でも震えが来ると聞きましたが。
A:確かに震えがきますが、パーキンソン病はほとんどが年配の方で、症状としては、体全体が固くなり、歩行自体も困難になります。
 

Q:最近昼間に眠気がきて困ってしまいます。何か病気でしょうか。
A:必ずしも病気とは限りませんが、この日中の眠気についてはいくつかの病気の可能性も考えられます。この場合、夜間の睡眠が十分に取れている場合と、あるいは睡眠が不足している場合に大きく分けて考える必要があります。

Q:夜間の睡眠が取れていない場合は、睡眠不足ですか。
A:そうです。様々な理由で、たとえば仕事が忙しくて就床時間が遅くなってしまう場合とか、子供の夜泣き等で途中で目が覚めて不足する等の場合です。それに現代人は夜間の活動が増えて睡眠時間が昔に比較して1時間程度短縮しているというデータもあります。その他に、何らかの睡眠障害によって夜間に良質な睡眠が取れていない場合ですが、これには睡眠時無呼吸症候群、うつ病、それに睡眠リズムのずれによって生じるものが考えられます。

Q:夜間も睡眠が取れていて、なお昼間も眠気が来る場合はどうですか。
A:この場合は、過眠症が考えられます。過剰の過に眠い、症状と書きます。いくつかタイプがありまして、ナルコレプシーという過眠症、元々睡眠時間が長く必要としているタイプの方、ある種のうつ病の方などです。また過食を伴う場合もあります。これらの方は専門医に相談し、きちんと診断して頂く必要があります。

Q:日中の眠気というのはどの程度から病気の範囲でしょうか。
A:お昼ご飯の後は、どなたでものんびりして、若干は眠くなるものです。しかし耐え難い眠気のために日常生活に支障が出るという辺りで線が引けるかと思います。

Q:治療はどうすれば良いでしょうか。
A:様々な不眠を伴う場合は、まずそれぞれの睡眠障害の治療が必要です。単純に夜間の睡眠が不足している場合は、昼休みに思い切って15分から30分うたた寝するのもお勧めです。
 

Q:最近1〜2か月、何事にも楽しめない感じがあります。それ程悲しいとか泣けるという訳ではありませんが気持ちがぱっとしません。
A:この場合、軽症うつ病の可能性があります。気分の落ち込みと、億劫であったりこれまで楽しめたことが楽しめないという症状が、1か月以上続いている場合は90%の確率でうつ病と診断されるとの報告もあります。

Q:最近仕事の能率も悪く、同じ作業をするのにも気合いを入れないと出来ません。体が疲れているのでしょうか。
A:単なる身体的な疲労の場合は、短期間でも休息を取ると回復するものです。また慢性的な労働加重による疲労であっても、気分症状が1か月以上も続くことはありません。軽症うつ病では、多くの場合睡眠障害や食欲減退、原因のはっきりしない体重減少、それに性欲低下などの症状をしばしば伴います。

Q:その様な症状に気付いた場合どうしたら良いでしょうか。
A:専門医で診察を受けるのが間違いないかと思いますが、最近は軽症うつ病の診断のためのアンケートがホームページ上で公開されていますので、まずそれにアクセスして自分の状態を評価してみるのも方法かと思います。

Q:軽症うつ病の治療はどうなるのでしょうか。
A:治療は、基本的に薬物療法と、休息です。実際には仕事などでなかなか休めないという方も多いかと思いますが、早めに治療していち早く元の状態に戻すのが、大変大事なことです。軽症でも再発を防ぎ、重症化させないことが必要です。最近では薬物療法以外に、認知行動療法という精神療法も行うようになっています。

Q:薬物療法というのはどの様なものでしょうか。
A:最近は、SSRIあるいはSNRIと言われる従来のお薬に比較し副作用の格段に少なく、効果が同等という新しいタイプの抗うつ薬が登場しました。このため随分と治療しやすくなっています。
 

Q:最近、社会不安障害(Social Anxiety Disorder:SAD)という病名を聞いたのですがどんな疾患なんでしょうか?
A:これは会議で発表したり、良く知らない人や権威ある人と話すとか、大勢の前で話したりする場面で、強い不安や恐怖などが出てくるものです。また普通の人であれば特に緊張しない場面でも症状が起こるものです。例えばレストランで食事をする、人前で字を書く、人と目を合わせる、大勢の人がいる部屋に入る等です。このように、社会生活の様々な場面の中で、不安や恐怖が出てくるものです。

Q:どのような症状が出るのでしょうか?
A:様々な症状がみられます。緊張して声が震えたり、字が書けなくなったりという症状が出ます。また息が苦しくなる、動悸、大量の汗をかく、顔が赤くなる、声が出なくなる、頻繁にトイレにいきたくなるなどです。

Q:重症なのでしょうか?
A:多くはそうではありません。ただ視線や自分の臭いが気になるというやや複雑なケースもあります。

Q:まれな病気なのでしょうか?
A:これまでは特殊な疾患と言われてきましたが、軽い方も含めると一般人口の10%程という比較的高い頻度だとも言われています。

Q:どんな方に多いのですか?
A:性格の特徴として、劣等感が強い、自信がもてない、人前で恥をかくのではないかと強く心配する、周りの評価に過感だということがあります。

Q:治療は大変でしょうか?
A:その症状の原因を「自分の性格のため」であると思って、治療を受けていない(病院に行かない)方が多いようです。 ところが最近使われているSSRIという抗うつ薬に効果があることが分かってきました。またお薬による治療以外にも有力なのは、認知行動療法という心理療法です。これは考え方をより柔軟にし、適切な行動パターンを練習するものです。
 


 
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