熱や吐き気がなく、毎日のように症状が出る場合は、過敏性腸症候群が疑われます。主に心理的なストレスにより下痢や便秘を繰り返す疾患です。電車に乗るという心理的なストレスでよく起こるわけですが、電車の場合、簡単トイレに行けないという状況がより症状を出しやすくなります。
大腸は水分の吸収が大きな働きですが、腸の動きが極端に大きくなりますと、食物残査の移動が速くなり、結果的に下痢状態になります。
心理的ストレスへの対策と、身体症状への備えです。まず病気のメカニズムを理解して、正しく対応することを心がけると改善してきます。ただしこれには少々時間が掛かりますから、それまで抗不安薬などのお薬を服用して治療するのが標準的な治療になります。病気の本態は不安とそれによる腸の運動過多ですから、お腹の不快感が表れた場合にこれは大勢の中で大変なことになる、という意識がどうしても先回りして強くなります。まずその不安をコントロールすることですが、それに加えて腸の動きを薬で調節することが、効果を上げます。
行動療法と言いまして、徐々にストレスに立ち向かう方法があります。少しずつ負荷を増やす方法です。
そうなんです。こういう症状が電車だけでなく、いろいろな場面で出ることがあります。大抵は人混みとか、対人関係の緊張する場面で強くなります。それにこれらは怠けではなく、病気なんだという周りの理解が必要になります。
悪くないと思います。自分自身が症状に慣れることで、お薬に頼らずに生活できるようになります。